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抗うつ剤は元気の元とは少し違う

抗うつ剤というと
飲めば自動的に
元気が出てくる
ドリンク剤やカフェインのようなものとの
広い誤解があるのかもしれない

実際に飲んでみると分かるが
最初はどれも眠くなる
元気が出るどころではない
落ち着くことは確かだが

SSRI,SNRI,四環系、三環系、いずれも眠くなってぼーっとなる
昔の薬ほど眠くなる

中には逆に眠れなくなる人もいるというのでとても不思議なことだ
どのようなメカニズムであるかは確定的なことは分かっていない

同じ薬なのにだいたいの人は眠くなるのに中には目が覚めてしまう人もいるなんて
とても不思議なことだと思う
早期の躁転と考えてもいいのかもしれない
あるいは心理的効果と考えていい場合もあると思う

血圧の薬が降圧と昇圧と人によって違うなどとは思えないし
血糖の薬にしても人によって違う方向に効くなどとは考えにくい

薬を朝飲んだほうがいいという人もいて
寝る前に一度飲めばいいという人もいて
これも不思議なところだ

だから単純な効き目ではないことがわかる

単純な仮説で用が足りないことで有名な話では
単純にセロトニンを増やせば元気が出るのかというとそうでもないことがあげられる

セロトニンを増やしても
気持ちが落ち着くのは二週間後とか一ヵ月後とかになるので
多分セロトニンの濃度だけではないはずで
セロトニンレセプターの数の増減が関係しているのだろうといわれているが
これも確定的ではない

セロトニンの元になるものを食べただけで元気になるとかの人もいて
なんともコメントできない

セロトニンとはダイレクトに関係がないような抗うつ剤もあるので不思議なことになる

セロトニンのお隣さんのようなドーパミンにきく薬が
抗うつ剤として有効なことも昔から有名で
スルピリドとかレボメプロマジン、それから最近のドーパミン調整薬などは
どれも気分調整薬としての使用が一般に認められている

ドーパミンを介してセロトニンに効くという間接的なものなのか
ドーパミンそのもののことで効いているのか
いろいろに意見はある
スルピリドは生理周期に影響するので脳のそんな部分に効いていることが分かっている

ドーパミンとノルアドレナリンを調整する抗うつ剤もあるわけで
不思議なことだ

このように薬剤の効く場所が分散してくると
考え方も転換して
かなり大幅に飛躍すると
要するに休息を取ってもらう薬、無理をしなくなる薬でいいのじゃないかとの考えも出てくる

どういうことかといえば
たとえば、やたらに周囲に気を遣っている人が、
余計な気を遣わなくなることで、精神の疲労を防ぎ、
結局過労を防止できるとすれば、
それはそれで有効な薬になるだろう

マラソンをして、普段は40キロ走る人に
20キロだけで走るのをやめましょうということにすれば
筋肉痛は減るはずだろう

余計な疲労を減らして
必要な活動だけすることになれば
うつ病は減るのだと思うし、治療にもなると思う

夜によく眠れるようにするだけでもずいぶん違う

そんな考えでも、ひょっとしたらいいのかもしれない

その観点で薬を考えるのも方法だし
無理に元気を出す薬というイメージよりも
過労を防いで回復しやすくする薬と考えて
本質的な回復は体自体で考えてくれているのだと思えばいい

たとえば、擦り傷を一発で治す薬はなくて
だいたいは余計な炎症などを防いでいれば
自然に治るのを待つことになるのと似ているだろう

骨折も同じ
ある程度は時間をかけて待つしかない
待つ間に余計に骨がずれないようにしていれば有利だろう

アルコールのようなもので
脳の最上層部に軽い麻酔をかけて
その結果として一時的に忘れることはできる
しかし結局思い出すのでつらいし二日酔いもつらい
一晩で忘れられるストレスならばアルコールでもいいが
そうでもなければアルコールは不利な選択である

カフェインは一時的に興奮させて結局疲労物質を作り出してしまうので
もっと疲れるだろうと思う

能率のよい疲労回復を考えた方がいいのだが
そんなタイムマシンのようなものがあるわけではない

結局よく寝ることがまず第一だ

ところがうつの中でも
眠れなくなるうつと過剰に寝てしまううつとがあり、
ひとりの人の場合でも、時期によって不眠と過眠が入れ替わったりもするので簡単ではない